カニがしょっぱい理由と失敗しない塩抜き術
カニがしょっぱいのはなぜ?冷凍方法による違いから、家庭でできる簡単な塩抜き方法まで詳しく解説。失敗しないカニの選び方や、塩抜き後の美味しい食べ方もご紹介します。

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カニがしょっぱい理由と失敗しない塩抜き術

カニ しょっぱい


通販やスーパーで買ったカニを食べたら、思いのほかしょっぱかった経験はありませんか?


実は、カニの塩辛さには明確な理由があり、適切な対処法を知っていれば簡単に解決できます。


この記事では、カニがしょっぱくなる原因から具体的な塩抜き方法、さらには最初から塩辛くない高品質なカニの選び方まで、カニを美味しく楽しむために知っておきたい情報をすべてお伝えします。


カニがしょっぱい3つの理由

カニがしょっぱく感じる原因は主に3つあります。


それぞれ理解することで、適切な対処法が見えてきます。

冷凍方法の違いが塩辛さを左右する

カニの冷凍方法には主にブライン凍結とエアブラスト凍結の2つがあり、それぞれ特徴があります。


ブライン凍結は、超低温の濃い塩水にカニを浸けて急速冷凍する方法です。


熱伝導率が空気の約20倍と高く、大きな食材でも短時間で均一に凍らせることができ、鮮度を保つのに優れています。


ただし、塩水を使うためカニの表面や内部に塩分が残りやすく、解凍後に塩辛く感じることがあります。


アラスカで船上凍結されるタラバガニなどは、この方法が主流です。


一方、エアブラスト凍結は、マイナス35〜60度の冷風を直接当てて急速冷凍する方法です。


塩分が添加されないため塩辛さの心配は少なく、日本では解凍後すぐに食べられるこちらの方法が主流となっています。


ブライン凍結のほうが短時間で凍らせることができるため、実は高級な凍結方法なのです。


買ってきたカニがしょっぱかったとしても、品質が悪いわけではありません。

茹で方や加工方法による塩分の違い

カニは水揚げ後の処理工程によって塩辛く仕上がってしまうことが多々あります。


浜茹では、獲れたてのカニを新鮮なうちに茹でることで、カニはストレスを感じず、美味しいまま各地へ届けられます。


専用加工場で職人が丁寧に処理するため、塩加減や茹で加減が安定しています。


一方、一般的な茹でガニは大量処理のため、塩加減や茹で加減が統一されておらず、しょっぱいことが多いのが特徴です。


また、カニは保存性を高めるため、ボイル時に多めの塩を使用します。


この塩分が残ることでしょっぱさを感じる場合があるのです。

加工地の違いも影響する

ロシア産のカニは、水揚げしてすぐに茹でて冷凍する「船上凍結」なので鮮度は最も良いのですが、海水で茹でるため塩味が強いと感じる場合があります。


また、コストを抑えるためにカナダやロシアで買付けした冷凍カニを、人件費の安い中国、韓国、ベトナムの協力工場で加工すると、品質にばらつきが出て塩辛くなることがあります。

家庭でできる塩抜き方法【時間別】

しょっぱいカニでも、適切な塩抜きをすれば美味しく食べられます。


時間に応じて2つの方法をご紹介します。

時間がないとき:ぬるま湯で10〜15分

ぬるま湯に10〜15分程度浸しておくだけでOKです。


この方法なら忙しいときでも簡単に塩抜きができます。

    手順:

  1. ボウルにぬるま湯(40度程度)を用意
  2. 解凍したカニを浸す
  3. 10〜15分経ったら取り出す
  4. 味見をして塩加減を確認

この時間よりも長く浸していると、味と鮮度が落ちてしまいます。


こまめに味をチェックして、十分塩気の抜けたところでカニを取り出すようにしましょう。

丁寧に仕上げたいとき:薄い塩水で塩抜き

真水よりも薄めの塩水を使うのがおすすめです。


浸透圧により適切な塩加減にできます。

    手順:

  1. 3%の塩水(40度程度)を用意
  2. カニの表面の氷(グレース)を取り除く
  3. 塩水に2〜5分浸す
  4. 味見をしながら浸す時間を調整

真水で塩抜きすると水っぽくなってしまうこともあるので注意しましょう。


薄い塩水を使えば、浸透圧の影響で旨味を逃さずしょっぱさだけを除くことができます。

【重要】塩抜きの注意点

  • 流水は避ける: カニに直接流水を当てると旨味が流れてしまうため、浸す方法を推奨します
  • 長時間は禁物: 水に浸けすぎると身が水っぽくなり、独特の甘みや旨みが失われてしまいます
  • 解凍後すぐに調理: 塩抜き後は長時間水に放置せず、できるだけ早く調理することが大切です

塩抜き不要!調理で塩辛さをカバーする方法

塩抜きをしている時間がないのであれば、カニ料理を作って塩辛さをカバーする方法もあります。


調理をしていくうちにおのずと塩気も抜けていきます。


【おすすめの調理法】

    ◇カニ鍋やスープ

  • スープなどは塩気が抜けるのにうってつけです。
  • 野菜や豆腐と一緒に煮込むことで、カニの甘みがスープに溶け込みます。
  • ただし、一度に大量のカニを入れすぎると鍋全体が塩辛くなってしまうので注意しましょう。

    ◇カニ茶漬け

  • カニのみをほぐしてご飯の上に乗せ、熱いお茶を注げばカニ茶漬けの完成です。
  • 特に塩気の強くなりやすい肩肉は、その塩分を生かして美味しく味わえます。

    ◇カニあんかけ

  • あんかけの調味料でバランスを取ることで、塩辛さが気にならなくなります

失敗しないカニの選び方

そもそも塩辛くない高品質なカニを選べば、塩抜きの手間も省けます。


カニを購入する際は以下の点に気を付けましょう:

  • 浜茹での表記があるかどうか
  • 加工地や加工方法が明確に記載されているか
  • 信頼できる業者や専門店かどうか
  • 商品の口コミや評価情報

特に通販の場合は、専門店を選ぶことで品質の良い商品を手に入れやすくなります。


カニの取り扱い実績が豊富で、商品情報を詳しく開示している業者を選びましょう。

信頼できるカニ通販の選び方

通販だったらどこで買っても美味しいというわけではありませんが、評判の良い専門店なら安心です。


・かに本舗(匠本舗)は、圧倒的な支持を受ける人気のカニ通販です。


バイヤーが現地で大量に買い付けを行い、低価格で販売しています。


商品ラインナップが豊富で、訳ありカニから特大サイズまで、家庭にあった商品が見つかりやすいのが特徴です。



・かにまみれは、訳なしの高品質なカニのみを取り扱い、顧客満足度91%以上を誇ります。


色もとても綺麗で、新鮮だと思います。


値段は決して安くはありませんが、安心なカニを購入できることは本当に有難いという口コミが多く見られます。



・北海道ぎょれんは、北海道の生産者団体が運営するお取り寄せ通販サイトで、2023年から2024年9月までの商品レビューが平均4.6点(5段階評価)と高い評価を受けています。


産地限定・職人が茹であげたカニなど、確かな品質の商品を取り扱っています。


【FAQ】カニの塩辛さに関するよくある質問

ブライン凍結のカニは品質が悪いのですか?

いいえ、むしろ逆です。
ブライン凍結は短時間で凍らせることができるため、実は高級な凍結方法です。
塩辛いのは加工方法の特性であり、品質とは別の問題です。


塩抜きするとカニの旨味も抜けてしまいませんか?

適切な方法なら大丈夫です。
薄い塩水を使えば、浸透圧の影響で旨味を逃さずしょっぱさだけを除くことができます 。
5〜10分で終わるので、食べる直前でも対応可能です。


冷凍カニをそのまま調理してもいいですか?

避けたほうが良いでしょう。
冷凍状態のまま火を通すと、旨み成分が溶け出してしまいます。
さらにグレースの氷が溶け出して、料理も水っぽくなってしまいます。

塩抜き後の美味しい食べ方

塩抜きしたカニは、その風味を最大限に活かす食べ方で楽しみましょう。

おすすめの調理法

・カニしゃぶ: カニ本来の甘みと旨みをダイレクトに味わえる料理です。


塩抜きによってしょっぱさが適度に調整されていると一層おいしく仕上がります。


薄切りにし、さっと熱湯にくぐらせるだけで柔らかい食感と旨味を堪能できます。


・カニ鍋: 野菜や豆腐と一緒に煮込むことで、カニの甘みがスープに溶け込み、食材すべてに旨味が行き渡ります。


カニの塩分があるため、出汁は味見をしながら調節しましょう。


・カニグラタン: クリーミーなホワイトソースとカニの旨みが絶妙にマッチするごちそうレシピです。


・カニチャーハン: 塩抜きしたカニをほぐし、シンプルな調味料で炒めることで、素材本来の風味を最大限に引き出せます。


・カニサラダ: 新鮮な野菜と一緒にカニを使うことで、手軽に贅沢な一品が楽しめます。


特にアボカドとの相性は抜群です。

カニの甘みを引き出すコツ

カニの甘みを最大限に引き出すためには、解凍や塩抜きの工程を丁寧に行うことが重要です。


特に、生カニの解凍には「氷水解凍」や「冷蔵庫解凍」といった方法を選び、カニの身を過度に傷めないようにしましょう。


冷蔵庫で時間をかけて解凍しましょう。


室温で急いで解凍すると、旨味が汁と共に流出しますし、身がパサパサになってプリプリ感も味わえません。


調理方法は「蒸す」や「軽く焼く」といったシンプルな方法を選ぶと、カニ自体が持つ自然の風味が引き立ちます。


過剰な調味料を加えず、素材そのものの味を楽しむことがカニの甘みを最大限に引き出すポイントです。

まとめ:カニを美味しく楽しむために

カニがしょっぱい理由と対処法について詳しくご紹介してきました。ポイントをまとめると:

  • カニの塩辛さの主な原因は、ブライン凍結などの冷凍方法、茹で方や加工方法、加工地の違いにあります
  • 時間がないときは「ぬるま湯で10〜15分」、丁寧に仕上げたいときは「薄い塩水で2〜5分」の塩抜きがおすすめです
  • 塩抜き後は長時間水に浸けず、できるだけ早く調理することが大切です
  • 流水は旨味が流れてしまうため、必ず「浸す方法」を選びましょう
  • カニ鍋やスープなど、調理で塩辛さをカバーする方法もあります
  • 最初から塩辛くない高品質なカニを選ぶなら、信頼できる専門店の通販がおすすめです

適切な知識と方法を知っていれば、カニの塩辛さは簡単に解決できます。


この記事で紹介した塩抜き方法や選び方を参考に、カニ本来の甘みと旨味を存分に楽しんでください。