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「解凍したらパサパサで味がしない…」
「身が水っぽくなってしまった…」
せっかく奮発して買ったカニが、解凍の失敗で台無しになってしまうのはとても残念です。
実はカニは解凍方法を間違えると、水分の約80%が抜けてしまい旨みも一緒に流れ出してしまいます。
この記事では、カニの種類(ボイル・生・ポーション)ごとの正しい解凍方法から、
グレースの取り方・解凍時間の目安・しょっぱい時の塩抜き方法・
地元漁師直伝の裏技まで、失敗しないカニ解凍の全てを解説します。
冷凍カニの表面についている薄い氷の膜を「グレース(グレーズ)」と呼びます。
グレースは、カニを乾燥・冷凍焼けから守るために、凍結をかける前にカニに塩水をかけて作った保護膜です。
この膜がないとカニは「フリーズドライ現象」により劣化してしまいます。
グレースについて知っておくべき重要なこと
冷凍焼けを防ぐ手段として真空パックがありますが、カニは殻と身の間に空気が入っているため真空パックができません。
そのためカニ専用に開発された技術がグレース加工です。
カニの解凍方法は種類によって大きく異なります。
間違えると旨みが逃げてしまうので、まず自分のカニがどの種類か確認してください。
| カニの種類 | 見分け方 | 正しい解凍方法 | NGな方法 |
|---|---|---|---|
| ボイル冷凍(姿・脚) | 殻が赤い | 冷蔵庫解凍(推奨) | 常温解凍・電子レンジ・凍ったまま鍋 |
| 生冷凍(姿・脚) | 殻が茶色 | 流水解凍 | 冷蔵庫解凍・常温解凍 |
| ポーション(むき身) | 殻なし・袋入り | 袋ごと流水解凍→常温20分 | 電子レンジ・長時間解凍 |

ボイル済み冷凍カニの解凍は冷蔵庫解凍が最もおすすめです。
カニの細胞が壊れにくく、旨みや食感を最大限に保てます。
解凍完了のサイン
これぐらいが食べているうちに程よく解凍されてベストな食感になります。
| カニの種類・サイズ | 冷蔵庫解凍の目安 |
|---|---|
| 姿ガニ(小〜中) | 12〜15時間(前日夜から冷蔵庫へ) |
| 姿ガニ(大・700g以上) | 18〜24時間 |
| 脚(1本) | 8〜12時間 |
| 肩肉・爪 | 6〜8時間 |
冷蔵庫の庫内温度によって変わります。
1日解凍しても表面に氷が残っていることがありますが、中身は解凍されているので表面の氷を手で取り除けば大丈夫です。
常温解凍(自然解凍)は冷蔵解凍よりも解凍時間は短いですが、ドリップが大量に出てカニの旨みが流れ出てしまいます。
冷蔵解凍では新聞紙の交換が1回で済むのに対し、常温解凍では3〜4回交換が必要なほどドリップの量が違います。
特にタラバガニの脚は、グレース(塩水の膜)が身に溶け込み「塩辛く」感じる場合があります。
やむを得ず常温解凍する場合の目安時間
夏場:4〜5時間 / 冬場:6〜7時間
生冷凍カニの解凍方法は流水解凍です。
冷蔵庫解凍・常温解凍はどちらも厳禁です。
生冷凍カニは自然・冷蔵解凍するとしょっぱくなるケースが多いです。
これはカニを冷凍する時に濃い塩水(ブライン液)を使用している業者が多いからです。
流水で解凍することでグレースと余分な塩分を洗い流せます。
完全解凍は禁物です。
身がフニャフニャになるまで解凍すると、水と一緒にカニの旨みまで流れてしまいます。
芯が半解凍の状態がベストです。
氷水解凍は冷蔵庫や常温解凍よりも短時間で解凍でき、しかもドリップが出にくい方法です。
水は空気より熱伝導率が高いため短時間で解凍できます。
完全解凍させるのはよくありません。
半分くらい溶けた状態がカニの風味を最も美味しく味わえます。

ポーション・むき身は食べる直前に解凍します。
必要な本数だけ分けて解凍できるので無駄がありません。
| 調理法 | 仕上げの解凍方法 | 目安時間 | 状態の目安 |
|---|---|---|---|
| カニしゃぶ・鍋・焼きガニ | 常温(20〜25℃)自然解凍 | 20分前後 | 芯が凍っている半解凍状態でOK |
| 刺身(生食用) | 常温(20〜25℃)自然解凍 | 25分前後 | 芯まで溶けてから食べる |
| 生タラバガニ・ボイルタラバ肩 | 常温(20〜25℃)自然解凍 | 30分〜1時間 | 芯が凍っている半解凍状態でOK |
「熱い鍋に入れれば解凍できる」と考える人も多いですが、これは最悪の方法です。
電子レンジで最後まで解凍してしまうと、ドリップが出てカニの旨みやエキスが表面から流れ出てしまいます。
どうしても急いでいる場合は「初期解凍だけに使う」方法があります。
電子レンジを使う場合の緊急解凍テクニック
あくまでも緊急用です。
できれば使わないことをおすすめします。
【脚の場合】
電子レンジで20秒温める → 冷蔵庫に移す → 約1時間で解凍完了
【甲羅の場合】
電子レンジで30秒加熱(カニ味噌が流れないよう甲羅を下に)→冷蔵庫に移す → 1〜2時間で解凍完了
料亭・旅館でも行われている、カニを温かくして食べる方法を紹介します。
解凍後にそのまま食べると冷たいという方に最適です。

これで美味しく召し上がれます。
この方法なら味の劣化を極限まで抑えることができます。
港で一括ボイル後に「ブライン冷凍」(濃い塩水に漬け込んで急速凍結する方法)されたカニはしょっぱく感じることがあります。
自社加工場を持ち「浜茹で」を行っている業者ではこの問題は起きにくいですが、規模が小さい業者ではこういうことが起こります。
数の子の塩抜きと同じ方法(呼び塩・迎え塩)です。
事前に試食をしておくと失敗がありません。
解凍が終わったら小さい部位を選んで少し茹でて味見をしておけば、食べる時に慌てて塩抜きをする必要がなくなります。

生カニは解凍後に時間が経つと黒くなることがあります。
これを「黒変」と呼びます。
生カニの透明な液体(チロシナーゼという酵素)が空気に触れて酸化することで黒くなります。
特にズワイガニでよく見られます。
黒変について知っておくこと
はい、正解です。
ボイル冷凍カニは前日夜から冷蔵庫に入れておくのがベストです。
12〜24時間かけてじっくり解凍することで旨みを逃さずに済みます。
ボイルカニなら流水解凍が有効です。
袋に入れたまま水道水を流し続けると30分〜1時間で解凍できます。
ただし旨みが多少逃げるため、時間に余裕がある場合は冷蔵解凍をおすすめします。
解凍過程で自然に溶けていきます。
流水解凍の場合は水を流しながら手でグレースを落とします。
冷蔵解凍の場合はドリップと一緒に流れ出るので、新聞紙やバットでドリップを受け取るようにしてください。
はい、必要です。
凍ったまま鍋に入れるのは絶対にやめてください。
グレースが溶け出して鍋のだしが水っぽくなり、ボイルカニは2度茹でになって旨みが逃げてしまいます。
鍋用には事前に解凍した生冷凍・ポーションを使いましょう。
解凍後は冷蔵保存で2日が限度です。
身を甲羅から取り出してラップで包んで保存してください。
再冷凍は風味が大きく落ちるため避けましょう。
正しい解凍方法を守れば、通販で届いた冷凍カニでも料亭・旅館レベルの美味しさが自宅で楽しめます。
せっかくのカニを最高の状態で味わってください。
カニ通販をどこで買うか迷っている方はこちらもご覧ください。
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