冷凍カニの正しい解凍方法|ボイル・生・ポーション別に徹底解説【失敗しない】
冷凍カニを美味しく解凍するには種類別の方法が重要です。ボイルカニは冷蔵庫解凍、生カニは流水解凍が基本。グレースの取り方・解凍時間の目安・しょっぱい時の塩抜き方法まで徹底解説します。

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冷凍カニの正しい解凍方法|ボイル・生・ポーション別に徹底解説【失敗しない】

「解凍したらパサパサで味がしない…」


「身が水っぽくなってしまった…」


せっかく奮発して買ったカニが、解凍の失敗で台無しになってしまうのはとても残念です。


実はカニは解凍方法を間違えると、水分の約80%が抜けてしまい旨みも一緒に流れ出してしまいます。


この記事では、カニの種類(ボイル・生・ポーション)ごとの正しい解凍方法から、
グレースの取り方・解凍時間の目安・しょっぱい時の塩抜き方法・
地元漁師直伝の裏技まで、失敗しないカニ解凍の全てを解説します。


冷凍カニのグレースとは?なぜ付いているのか

冷凍カニの表面についている薄い氷の膜を「グレース(グレーズ)」と呼びます。


グレースは、カニを乾燥・冷凍焼けから守るために、凍結をかける前にカニに塩水をかけて作った保護膜です。


この膜がないとカニは「フリーズドライ現象」により劣化してしまいます。


グレースについて知っておくべき重要なこと

  • 解凍時に大量の水分が出ますが、ほとんどはグレースが解けたものです
  • グレースには亜硫酸ナトリウムなどの添加物が含まれています(体に害のない量)
  • グレースの溶けた水がカニに染み込むと美味しくなくなります
  • 解凍時はドリップ液がカニに触れないようにザルや新聞紙を使いましょう
  • 悪質な業者はグレースを厚くして重量をごまかすケースがあります

カニを真空パックしない理由

冷凍焼けを防ぐ手段として真空パックがありますが、カニは殻と身の間に空気が入っているため真空パックができません。


そのためカニ専用に開発された技術がグレース加工です。

カニの種類別・解凍方法の選び方

カニの解凍方法は種類によって大きく異なります。


間違えると旨みが逃げてしまうので、まず自分のカニがどの種類か確認してください。


カニの種類 見分け方 正しい解凍方法 NGな方法
ボイル冷凍(姿・脚) 殻が赤い 冷蔵庫解凍(推奨) 常温解凍・電子レンジ・凍ったまま鍋
生冷凍(姿・脚) 殻が茶色 流水解凍 冷蔵庫解凍・常温解凍
ポーション(むき身) 殻なし・袋入り 袋ごと流水解凍→常温20分 電子レンジ・長時間解凍

ボイル冷凍カニの解凍方法|冷蔵庫でじっくりが基本

ボイル冷凍カニ 解凍方法


ボイル済み冷凍カニの解凍は冷蔵庫解凍が最もおすすめです。


カニの細胞が壊れにくく、旨みや食感を最大限に保てます。

冷蔵庫解凍の手順

  1. 解凍スペースを確保する
    配達日に合わせて冷蔵庫内を整理しておきましょう。
    姿ガニは大きいので事前の準備が必要です。

  2. 新聞紙でカニを包む
    乾燥防止と周りを汚さないためです。
    キッチンペーパーやタオルでも代用できます。

  3. お腹を上・甲羅を下にして置く
    必ずお腹を上にして甲羅を下にしてください。
    甲羅を上にするとカニ味噌がドリップと一緒に流れ出てしまいます。

  4. ドリップ受けを用意する
    カニの下に皿またはバットを置きます。
    新聞紙を重ねて敷いても大丈夫です(処分するとニオイが残りません)。

  5. 12〜24時間冷蔵庫で解凍する
    解凍の目安は「8分目」です。
    完全解凍ではなく、表面に少し氷が残る程度がベストです。

解凍完了のサイン

  • 姿ガニ:足が自然に開く状態
  • 脚・ポーション:中央部分に少し芯が残っている状態

これぐらいが食べているうちに程よく解凍されてベストな食感になります。

解凍時間の目安

カニの種類・サイズ 冷蔵庫解凍の目安
姿ガニ(小〜中) 12〜15時間(前日夜から冷蔵庫へ)
姿ガニ(大・700g以上) 18〜24時間
脚(1本) 8〜12時間
肩肉・爪 6〜8時間


冷蔵庫の庫内温度によって変わります。


1日解凍しても表面に氷が残っていることがありますが、中身は解凍されているので表面の氷を手で取り除けば大丈夫です。

なぜ常温解凍はダメなのか

常温解凍(自然解凍)は冷蔵解凍よりも解凍時間は短いですが、ドリップが大量に出てカニの旨みが流れ出てしまいます。


冷蔵解凍では新聞紙の交換が1回で済むのに対し、常温解凍では3〜4回交換が必要なほどドリップの量が違います。


特にタラバガニの脚は、グレース(塩水の膜)が身に溶け込み「塩辛く」感じる場合があります。


やむを得ず常温解凍する場合の目安時間
夏場:4〜5時間 / 冬場:6〜7時間

生冷凍カニの解凍方法|流水解凍が必須

生冷凍カニの解凍方法は流水解凍です。
冷蔵庫解凍・常温解凍はどちらも厳禁です。


生冷凍カニは自然・冷蔵解凍するとしょっぱくなるケースが多いです。


これはカニを冷凍する時に濃い塩水(ブライン液)を使用している業者が多いからです。


流水で解凍することでグレースと余分な塩分を洗い流せます。

流水解凍の手順

  1. 冷凍庫からカニを取り出す
  2. 深めのボウルやバットにカニを入れ、袋に入っている場合は袋ごと入れる
  3. 水道水をチョロチョロと流し続ける
  4. 30分〜1時間を目安に、身の芯が半解凍の状態で止める
  5. ザルにあけて水を切る


完全解凍は禁物です。


身がフニャフニャになるまで解凍すると、水と一緒にカニの旨みまで流れてしまいます。


芯が半解凍の状態がベストです。

氷水解凍|ドリップが出にくい上級テクニック

氷水解凍は冷蔵庫や常温解凍よりも短時間で解凍でき、しかもドリップが出にくい方法です。


水は空気より熱伝導率が高いため短時間で解凍できます。

氷水解凍の手順

  1. カニが入る大きさの容器に氷を入れて氷水(水10に対して氷3)を作る
    (購入時の発泡スチロール箱がちょうど良い)
  2. 冷凍カニを新聞紙に包み、ビニール袋に入れて氷水に入れる
    (水が入らないよう袋の口は容器の外へ出しておく)
  3. カニが浮かないように重しをしてカニ全体を氷水に漬ける
  4. 氷が解けたら随時補充する
  5. 解凍中に袋に氷の膜が付いたら剥がす
  6. 指で甲羅や殻を押して弾力があれば解凍終了

完全解凍させるのはよくありません。


半分くらい溶けた状態がカニの風味を最も美味しく味わえます。

ポーション・むき身の解凍方法|調理別に使い分ける

カニポーション 解凍方法


ポーション・むき身は食べる直前に解凍します。


必要な本数だけ分けて解凍できるので無駄がありません。

基本の解凍手順

  1. 食べる分だけをジップロックに入れ替える
  2. 袋ごと流水に当てる(5〜10分)
  3. グレースが取れたらザルにあけて水を切る
  4. その後は用途に合わせて下記の方法で仕上げる

調理別の仕上げ方

調理法 仕上げの解凍方法 目安時間 状態の目安
カニしゃぶ・鍋・焼きガニ 常温(20〜25℃)自然解凍 20分前後 芯が凍っている半解凍状態でOK
刺身(生食用) 常温(20〜25℃)自然解凍 25分前後 芯まで溶けてから食べる
生タラバガニ・ボイルタラバ肩 常温(20〜25℃)自然解凍 30分〜1時間 芯が凍っている半解凍状態でOK

絶対にやってはいけないNG解凍方法

× 凍ったまま鍋に入れる

「熱い鍋に入れれば解凍できる」と考える人も多いですが、これは最悪の方法です。

  • グレースが溶け出して大量の水が流れ出し鍋のだしが水っぽくなる
  • ボイルカニを鍋で茹で上げると2度茹でになり旨みが流れ出る
  • 急激な温度変化でカニ身が収縮してパサパサになる
  • 家庭用の鍋では均一に温めることが難しい

× 電子レンジで完全解凍する

電子レンジで最後まで解凍してしまうと、ドリップが出てカニの旨みやエキスが表面から流れ出てしまいます。


どうしても急いでいる場合は「初期解凍だけに使う」方法があります。


電子レンジを使う場合の緊急解凍テクニック
あくまでも緊急用です。


できれば使わないことをおすすめします。


【脚の場合】
電子レンジで20秒温める → 冷蔵庫に移す → 約1時間で解凍完了


【甲羅の場合】
電子レンジで30秒加熱(カニ味噌が流れないよう甲羅を下に)→冷蔵庫に移す → 1〜2時間で解凍完了

地元漁師直伝!本場の塩水解凍テクニック

料亭・旅館でも行われている、カニを温かくして食べる方法を紹介します。


解凍後にそのまま食べると冷たいという方に最適です。


漁師直伝 カニ解凍方法

塩水解凍の手順

  1. カニが隠れるくらいの水を入れた鍋に塩を加えて塩水を作る
    ※塩の量:水1リットルあたり塩35g(塩分濃度3.5%=海水に近い濃度)
  2. 鍋を火にかけて沸騰させたら火を止める
    ※「火を止める」がポイント。
    沸騰したまま茹で続けると2度茹でになり味が著しく損なわれます
  3. 火を止めた鍋の中に甲羅を下にしてカニを入れる
  4. 蓋をして15分後にカニを取り出す
    ※1杯700g以上の場合は20分、タラバ脚なら5分でOK
    姿ガニは中心部が冷たいこともありますが、20分以上は禁物です
  5. 氷水で塩水を洗い流して水切りをする

これで美味しく召し上がれます。


この方法なら味の劣化を極限まで抑えることができます。

解凍したカニがしょっぱい場合の塩抜き方法

港で一括ボイル後に「ブライン冷凍」(濃い塩水に漬け込んで急速凍結する方法)されたカニはしょっぱく感じることがあります。


自社加工場を持ち「浜茹で」を行っている業者ではこの問題は起きにくいですが、規模が小さい業者ではこういうことが起こります。

塩抜きの手順

数の子の塩抜きと同じ方法(呼び塩・迎え塩)です。

  • 水1カップに対し、塩小さじ1/2の割合で塩水を作る
  • 解凍したカニをその中に5〜10分間浸けておく

事前に試食をしておくと失敗がありません。


解凍が終わったら小さい部位を選んで少し茹でて味見をしておけば、食べる時に慌てて塩抜きをする必要がなくなります。

生カニが黒くなった!黒変の原因と対処法

カニ 黒変


生カニは解凍後に時間が経つと黒くなることがあります。


これを「黒変」と呼びます。


生カニの透明な液体(チロシナーゼという酵素)が空気に触れて酸化することで黒くなります。


特にズワイガニでよく見られます。


黒変について知っておくこと

  • 食べても体に問題はありません
  • ただし見た目が悪くなります
  • ボイルカニは黒変しません
  • 生カニは解凍したらすぐに食べることが大切です

解凍後の保存方法と食べきれなかった場合

  • 冷凍のまま:家庭用冷凍庫で1か月程度
  • 解凍後の冷蔵保存:2日が限度
  • 食べきれなかった場合:甲羅がついたまま保存せず、
    身を取り出してラップにくるんで保存する
  • 解凍後の再冷凍は禁物:風味が大きく落ちます

よくある質問(FAQ)

冷凍カニを前日から冷蔵庫に入れておくのは正しい?

はい、正解です。
ボイル冷凍カニは前日夜から冷蔵庫に入れておくのがベストです。
12〜24時間かけてじっくり解凍することで旨みを逃さずに済みます。


急いでいる時はどうすればいい?

ボイルカニなら流水解凍が有効です。
袋に入れたまま水道水を流し続けると30分〜1時間で解凍できます。
ただし旨みが多少逃げるため、時間に余裕がある場合は冷蔵解凍をおすすめします。


グレースはどうやって取る?

解凍過程で自然に溶けていきます。
流水解凍の場合は水を流しながら手でグレースを落とします。
冷蔵解凍の場合はドリップと一緒に流れ出るので、新聞紙やバットでドリップを受け取るようにしてください。


カニ鍋に使う場合も事前解凍が必要?

はい、必要です。
凍ったまま鍋に入れるのは絶対にやめてください。
グレースが溶け出して鍋のだしが水っぽくなり、ボイルカニは2度茹でになって旨みが逃げてしまいます。
鍋用には事前に解凍した生冷凍・ポーションを使いましょう。


解凍したカニが余ったら?

解凍後は冷蔵保存で2日が限度です。
身を甲羅から取り出してラップで包んで保存してください。
再冷凍は風味が大きく落ちるため避けましょう。

まとめ|冷凍カニを美味しく解凍する5つのポイント

  1. 種類で方法を変える
    ボイルカニ→冷蔵庫解凍、生カニ→流水解凍、ポーション→袋ごと流水解凍

  2. 必ず甲羅を下・お腹を上にして解凍する
    カニ味噌がドリップと一緒に流れ出るのを防ぐためです

  3. 完全解凍せず「8分目」で止める
    完全解凍すると旨みが逃げます。芯に少し氷が残る程度がベスト

  4. 電子レンジ・凍ったまま鍋はNG
    急激な温度変化で身がパサパサになり旨みが失われます

  5. しょっぱい場合は塩抜きをする
    水1カップ+塩小さじ1/2の塩水に5〜10分浸けるだけでOK


正しい解凍方法を守れば、通販で届いた冷凍カニでも料亭・旅館レベルの美味しさが自宅で楽しめます。


せっかくのカニを最高の状態で味わってください。


カニ通販をどこで買うか迷っている方はこちらもご覧ください。

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